“季節の果物や野菜・酒粕などに水と酸素を加えて酵母菌を育てる。その酵母を使ってパンを焼く”
そのシンプルな自然の力に感動したことが私のパン作りの原点です。
特に趣味もない平凡な会社員生活を送ってきましたが、数年前、自分で酵母を起こしてパンを作る面白さを知り、すっかりハマってしまいました。思い切って自宅を改装し、小さなベーカリーカフェを始めました。
夫が子供時代を過ごしたこの家。
夫と二人で飼っていた6匹の猫を引き連れて、夫の母と一緒に暮らすために横浜から移り住んだのが2009年。
その4年後、思いがけない突然の事故で夫を亡くし、その後は義母と二人で暮らしておりましたが、数年前、その義母も脳出血により急逝。
「人間いつどうなるか分からない。ならば先々を憂いているより、今好きなことをやろう」そう思った末の決断です。
店の名前”ニコ”は、飼っている3匹の猫のうち、夫が一番可愛がっていた最長老の片目の猫の名前です。
残念ながら、2023年9月にニコは亡くなりました。
現在、店には姿を現しませんが、ウメとチマがスタッフとして陰ながら支えてくれてます。
ちなみに、店のロゴにニコ、ウメ、チマの名前が隠れています。探してみて下さい(=^・^=)
自然の贈り物
手入れの行き届かない小さな庭ですが、四季折々移り行く季節を感じることができます。
蕗の薹やミョウガ、大葉などが人の手に関わりなく繁茂し、樹齢50年以上のゆずが忘れずに実りをもたらしてくれる。茅ヶ崎へ越してきた当初はそのことに感動したものです。
義母は「お庭の贈り物」とよく言っておりましたが、まさにその通りです。
太陽と土と水と空気が、めぐる季節にそれぞれ相応しい植物を届けてくれるのです。
夫が亡くなって鬱々と過ごしていた日々に、たまたま出会った自家製酵母。
自然の力を借りて作りあげるこの作業に夢中になっていったのも、この小さな庭のある家で、夫と義母と静かに暮らしていた年月があったからかもしれません。
ですから、この店では使う材料には気を配っていきたいと考えております。
パンに使う小麦粉は基本的に北海道産を使っております。
無添加無農薬あるいは低農薬の食材を使い、また、庭の実りを利用して、ゆずジャムやジェノベーゼソースなどは自分で加工しております。
心身のリフレッシュに!
季節の野菜や果物、庭で栽培するハーブを使ったランチやドリンクは、きっと皆さまの心身のリフレッシュにお役に立てることと思います。
嚙みしめる程に味わい深い自家製酵母パンと、素材の良さを生かした飲み物や食事をぜひお試しください。
お買い物やお食事の間、小さな庭でワンちゃんに待っててもらうこともできます。
お散歩のついでにお気軽にお立ち寄りください。
パンカフェ・ニコが人々の憩いの場、温かな出会いの場になりますように。
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